世界の常識を変えるアンカー工法

Jプレストレスアンカー工法は、世界の常識を変えるアンカー工法です。従来のアンカーでは、図-1に示したように定着部の端部で応力が過大となり、グラウト材と地盤との付着がしだいに切れていく逐次破壊が起きています。鋼材は同じ力では、同量の伸長と圧縮変形をするので圧縮型でも逐次破壊が起きます。

本アンカーは、テンドンを定着部より深部に固定し、緊張した状態で不動地盤内と移動地盤内の2箇所に定着部を造成するので、応力は全長に亘りほぼ均等に作用し、定着部に集中応力が発生しません。

図ー1

JプレストレスアンカーCF型のテンドンには、炭素繊維ケーブルを使用します。頭部のテンドングリップは、用途に応じてステンレス製と亜鉛メッキ製を選択できます。

図ー2

定着部全長の付着力が均等になるようにするため、定着部より深部にテンドン先端を固定し、
グラウト材には、水材料比で19.0%の超早硬モルタルでテンドンを緊張した状態でグラウトします。このグラウト材は、注入に必要な流動性を確保し注入後2時間で20N以上、6時間で30N以上の強度が得られる特殊なモルタルです。
詳細は、パンフレットをご覧ください。

本工法の特徴
  • ・炭素繊維ケーブルを使用した本工法は数世紀の耐久性があると考えられる。
  • ・2箇所の定着部が引張り合うため移動岩盤を内部から緊張出来る。
  • ・アンカー材のリラクセーションによる緊張力低下は理論上起きない。
  • ・受圧板を小型化可能である。
  • ・数世紀を超える供用では、地上部の受圧板を交換するだけで補修が完了する。
  • ・岩盤地すべりやトップリング対策および崩壊対策に特に有効である。
  • ・世紀を超える長期間の耐久性が必要なダムや建築基礎の一部に有効である。
  • ・不動土塊部分の定着力は工事中に確認できる。
  • 図-3は、岩盤地すべりに、本工法を適用する場合の参考図です。

            
    低コストタイプを開発中

    炭素繊維ケーブルを低コストのECFストランド(内部充てん型エポキシ樹脂被覆PC鋼より線)に替えた、JプレストレスアンカーPC型を令和6年度を目途に開発しています。

    テンドン規格一覧(炭素繊維ケーブルの場合)
    断面形状 呼び名 直径
    (㎜)
    設計周長
    (mm)
    許容荷重
    (kN)
    保証破断荷重
    (kN/)
    平均弾性係数
    (kN/㎟)
    1m当たりの重量
    (g/m)
    1×7   7.9φ 7.9 22.0 47.6 79.3 150 60
    1×7 10.8φ 10.8 30.2 88.3 147.2 112
    1×7 12.5φ 12.5 34.6 115.5 192.5 146
    1×7 15.2φ 15.2 42.7 176.6 294.4 223
    1×7 17.2φ 17.2 48.7 231.0 385.0 292
    1×7 19.3φ 19.3 54.3 285.4 475.6 360
    (複数本) 15.2φ×2本 - 85.4 353.3 588.8 446
    15.2φ×3本 - 125.6 529.9 883.2 669
    15.2φ×4本 - 141.3 706.6 1177.6 892
    19.3φ×2本 - 108.6 570.7 951.2 720
    19.3φ×3本 - 147.7 856.1 1426.8 1080
    19.3φ×4本 - 165.1 1141.4 1902.4 1440

     

    ↑長寿命ハイブリッドアンカー工法パンフレット

    PDFファイルがダウンロード頂けます。

    長寿補強土新聞